伊賀瀬 雅也先生(V61)
助教着任のご挨拶
山口大学共同獣医学部 同窓生のみなさま、すっかり温かくなり、のどかな春の訪れを感じる季節になりました。
こんにちは。そして、お久しぶりです。
4月より獣医臨床病理学研究室の助教に着任致しました、伊賀瀬 雅也です。私は、ちょうど10年前に本学の農学部獣医学科に入学し、さらに卒業後はそのまま連合獣医学研究科で博士課程を過ごしました。
私の出身は愛媛なのですが、山口県も10年を過ごしますと、第2の故郷となり、とても落ち着く環境になりました。山口県は、魚もお酒も美味しいので食費がかかって仕方ありません。さて、長い、長い学生生活を終え、この度、教員として新たなスタートに立ちました。その最初が、慣れ親しんだ山口大学であることは、本当に幸運に恵まれたと思います。私自身まだ未熟であるため、多くの諸先輩方に迷惑をおかけすることが多々あると思いますが、一歩ずつ前進し、獣医学に貢献できるよう精進いたします。
最後に、私の座右の銘を紹介いたします。
高校時代の校訓で、「自らを律せよ」という言葉がありました。正直に言いますと、高校時代にはその意味を理解しておりませんでした。校長先生の挨拶で、よく登場していた記憶しかありません。学部生の間も忘れていた言葉なのですが、博士課程進学前、ある先生から厳しい激励を頂いた際に、ふと思い出した言葉です。この言葉があったからこそ、私は、博士課程を修了することができました。
「自らを律せよ」というのは、自由の制限ではなく、自分自身をコントロールすることで、自由のなかにも志を強く持ち行動することを意味しています。意志ある行動というものは、意外にも難しいものです。これからも自律した精神を忘れず、今後の教員生活に取り組んでいきたいと思います。写真は、人生の師、研究の師である水野拓也教授と根本有希先生です。
先生方が最後まで支えてくださったおかげで卒業できました。
先生のように熱い教員になれるように頑張ります2019年4月吉日
山口大学共同獣医学部 助教 伊賀瀬 雅也
伊藤 晴倫先生(V62)
助教着任のご挨拶
平成31年4月1日より共同獣医学部附属動物医療センターの助教に着任いたしました、伊藤晴倫と申します。私は平成28年3月に山口大学農学部獣医学科 (現:共同獣医学部) を卒業し、平成28年4月に同大学の大学院に進学し、平成31年3月に卒業いたしました。また、平成30年より北海道大学大学院獣医学研究院附属動物病院にて特任助教として勤めていましたが、この度、縁あって山口大学に着任することとなりました。
私は学部生から大学院まで一貫して脂肪由来幹細胞に関する研究を行ってきました。脂肪由来幹細胞とは間葉系幹細胞の一種であり、その培養の簡便さや、生体組織から大量に採取できる点などから、次世代の幹細胞として人医療において基礎的研究や臨床応用が行われているものです。私は、この脂肪由来幹細胞を獣医療に応用したいと考え、基礎研究を行なってきました。具体的には、骨癒合不全などの疾患に対する脂肪由来幹細胞を用いた骨再生医療の樹立を目標としております。脂肪由来幹細胞は採取、培養が簡便である反面、その分子生物学的性状などについては人医療においても不明な点が多く、課題は山積しております。特に、培養条件下での脂肪由来幹細胞には様々な亜集団が存在することが近年の研究で明らかとなっており、そのうちのいくつかの亜集団は、骨や軟骨への分化効率が高いことが知られています。私はその亜集団の性状解析を行い、従来の再生医療と比較してより効率的な骨再生医療の実現を目指し、研究を行っていきたいと考えております。
教育、研究、そして臨床のいずれにおいてもまだまだ未熟であり、様々な面で皆様に多大なるご迷惑をおかけすることと思いますが、日々の業務に対して全力で取り組んでいく所存ですので、どうぞよろしくお願い致します。また、このような恵まれた環境を与えていただきました山口大学共同獣医学部の先生に、この場を借りて御礼申し上げたいと思います。
2019年4月吉日
附属動物医療センター 助教 伊藤 晴倫